
こんにちは。
今回は、前回に引き続き、当院の御本尊様の両脇にいらっしゃる尊者様のうち、向かって右側の阿難尊者(あなんそんじゃ)様についてお話しさせていただきます。
阿難尊者様は、仏教初期において極めて重要な役割を果たされた方で、お釈迦様の従兄弟であり、最も親しい弟子の一人でした。お釈迦様の生涯の後半には、付き人として常にそばに仕え、日々のお世話をしながら、お釈迦様の教えを間近で聞いていたのです。阿南尊者様は卓越した記憶力を持ち、お釈迦様の説法を忠実に記憶され、後に初期仏教の経典を編纂(へんさん)する際に重要な役割を果たされました。
特に「如是我聞(にょぜがもん)」<私はこのように聞いた>という言葉で始まる経典は、お釈迦様の教えを後世に伝えるための重要な資料とされています。 また、阿難尊者様は僧侶の規則や生活の改善にも貢献され、お釈迦様が涅槃に入られた後に行われた第一回の集まり(経典編纂会議)でも中心的な役割を果たしました。教えや経典の伝承に尽力され、慈悲深さと記憶力の高さから、仏教の歴史において欠かせない存在として広く尊敬されています!
このようなご関係から、阿難尊者様は当院の御本尊様の左右にいらっしゃるお一人としてお祀りされています。
今回の投稿で御本尊様の左右に居られる、尊者様の紹介は以上とさせていただきます。