
こんにちは。
今回はお経の本(教典)の読み方について配信させていただきます。
私はお経を読む時、できるだけ経本を開いて読むようにしています。
もちろん、場合によっては本を開かずに読むこともあります。 お経を読むことを「読経(どっきょう)」と言います。
それは、お釈迦様の教えを私たち僧侶が故人に正確にお伝えするという重要な役割であり、本を開いて読むことで、その教えを間違えることなくお伝えするという大切な意味が込められているからです。
なぜなら仏教では、人が亡くなるとその方は出家し僧侶になると考えられており、法事やお葬式の際に僧侶である私たちが故人にお釈迦様の教えを受け取っていただけるようお手伝いをしていると考えています。 なので、お釈迦様の教えが記された経典を開き、その教えを声に出して故人にお伝えることが大切なのです!
修行時代、本を開かずにお経を読んでいると、「お釈迦様の教えを暗記して伝えられるほど修行を積んだのですか?」と古参の和尚様に注意されたことがありました。
それ以来、しっかりと経典を開いて読むことを心がけるようになりました。
ただ・・・修行中にはお経を暗記するためのテストもあったので、「暗記を求められるなら本を開かなくても良いのでは?」と少し矛盾を感じたこともありましたが、厳しい古参和尚様に聞けるわけもなく、心の中に留めておきました。
私自身、この教えを忘れず、これからもお経の本を開き丁寧に読経を行っていきたいと考えています。